脱毛について調べる中で、よく目にするワードの1つが「永久脱毛」。
でも、
・永久脱毛って、そもそも何なの?
・どこに行けば、永久脱毛が受けられるの?
・エステサロンでも、永久脱毛は可能?
など、わからないことも多いですよね。
そこで今回は、永久脱毛に関して、気になる情報をまとめてみました!
目次
【結論】脱毛サロンで永久脱毛はできません。
いきなり結論からお話すると、脱毛サロンで「永久脱毛」をする事はできません。
その理由について書いていきます。
◆そもそも永久脱毛ってなんなの?
永久脱毛とは、電気やレーザーを使って、毛の再生力を奪う脱毛施術のことを言います。
文字通り、脱毛したムダ毛が二度と生えてこないように、毛が再生する力をなくす脱毛のことです。
◆毛が生えるしくみ
本来、毛が生えるときのメカニズムを説明しましょう。
(かなり詳しい話になりますが、永久脱毛のしくみを知るためには、毛の生えるしくみが重要なのです)
毛穴の内側は、毛包という組織に覆われています。
その周りには「バルジ領域」という幹細胞があって、そこから発毛因子が放出されます。
つまり「毛を生やせ!」という信号ですね。
この発毛因子が毛根に届くと、毛乳頭や毛母細胞が活動を始めます。
毛乳頭は、毛細血管から養分を取り込み、毛母細胞に必要な栄養を届けるはたらきをします。
栄養を受け取った毛母細胞は、細胞分裂をします。その結果、毛のもとになる細胞が作られます。
細胞分裂を繰り返すと、毛がどんどん伸びていきます。
一定の長さまで延びると、成長をストップして、毛が抜け落ち、また発毛因子が放出され…と最初に戻ります。
これが、毛の生えるしくみであり、どんどん新しい毛が作られ続けるのです。
◆毛の生えるしくみ自体をブロックするのが「永久脱毛」!
この仕組みに基づき、毛の生えるメカニズム自体を遮断してしまうのが「永久脱毛」なんです。
毛の元になる細胞分裂が起きるためには、毛乳頭が毛母細胞に栄養を運ぶ必要がありましたね。
栄養の供給源である毛乳頭のはたらきを止めてしまい、毛の成長をストップさせる、というのがメジャーな方法です。
また、最近では「毛が生えろ!」という信号である「発毛因子」自体が放出されないようにする方法も増えてきました。
◆永久脱毛ができるのは、医師のいるクリニックだけ!
実は、永久脱毛ができるのはクリニックだけです。
毛が生える仕組み自体をブロックするためには、威力の高いレーザー機器などを使う必要があります。
これに関して日本では、レーザー光などの強い光線を当てて毛乳頭などを破壊する行為(いわゆる永久脱毛)は、
医師でなければ行ってはならないと決められているのです
(参考: 平成13年11月8日厚生労働省の通知 「医師免許を有しない者による脱毛行為等の取扱いについて」)。
つまり、医師がいるクリニックでしか、永久脱毛の施術はできないんです。
◆永久脱毛の方法2つ
(1)レーザー脱毛
現在主流の方法です。
従来型のものは、毛の黒いメラニン色素に反応するレーザーを使用します。
レーザーを照射し、毛に熱を与え、毛乳頭を固めます。
毛乳頭はタンパク質でできているので、熱が加えられると凝固してしまうんです。
こうすることで、毛乳頭が毛母細胞に栄養を送るのをストップさせ、毛の成長を止める効果があります。
さらに、最近では「毛を生やせ!」という信号である「発毛因子」自体が放出されないようにする最新型のマシンも登場しています。
メディオスターNexTやソプラノアイスなどがそのタイプのレーザー脱毛機です。
弱い熱のレーザーを何回か照射し、毛穴の内側を包んでいる「毛包」に熱を蓄えます。
それにより、毛包の周りのバルジ領域にダメージを与えて、発毛因子を放出できなくするのです。
こうすることで「毛を生やせ!」という信号自体が届かないので、毛が生えなくなるわけです。
従来型のマシンは、メラニンに反応するタイプだったので、
・色黒の肌
・色素の薄い産毛
・白髪や金髪
には対応できませんでした。
しかし、最新型のものなら、従来対応できなかったこれらの肌や毛に対しても、効果が高いと言われています。
後者の新型脱毛機はメラニンに反応させるわけではないので、色素の薄い産毛や白髪、肌の色が濃くて毛に反応させにくい色黒の肌にも効果が高いとされています。
(2)電気脱毛
TBCやミスパリなど、一部のサロンで取り扱われている方法です。
「ニードル脱毛」とも呼ばれます。
毛根1本1本に細い電極を差し入れ、電気の熱で毛根の毛乳頭にダメージを与える方法です。
レーザー脱毛がないころはメジャーな方法でしたが
・電気を流した際の痛みが非常に強い
・1本1本処理するので、時間&料金がかなりかかる
という大きなデメリットがあるので、最近ではあまり行われていません。
◆脱毛エステでは、減毛・抑毛しかできない
先にも書いた通り、毛根を破壊するなどして毛の再生力を奪う「永久脱毛」は、医師のいるクリニックでないと受けられません。
エステサロンでは、毛乳頭を破壊しない程度の、弱い光のマシンしか使わないよう、自主基準が設けられています
(参考: 一般社団法人日本エステティック振興会 「美容ライト脱毛自主基準」)。
エステの光脱毛は、毛の毛乳頭を破壊せず、皮膚に負担がかからない程度におさえられている、というわけですね。
毛乳頭の破壊ができないので「永久脱毛」とはいきませんが、サロンで使われているマシンでも、毛の元に対してダメージを与えることはできます。
なので、一時的な除毛や、減毛・抑毛効果は得ることは可能です。
「一時的な除毛って…じゃあ、サロンではつるつる美肌になれないの?」
と思ってしまうかもしれませんが、ほとんどの場合は、サロンでも自己処理不要なレベルにまでは到達できるようです。
実際にエステで脱毛した人に聞くと
「脱毛したあと、ほぼ毛が生えてこなかった」
「生えてきても産毛程度」
というケースが多いそうです。
ただし、場合によっては毛が再度生えてきてしまったり、産毛程度にはなれたものの、自己処理を繰り返すうちにまた毛が濃くなってしまったり…ということもあるようです。
しかし、回数無制限・通い放題のコースがあるサロンも増えてきているので、もし毛が生えてきてしまったとしても安心です。
また、脱毛から数年経っても、追加料金なしで再脱毛してもらえるサロンもあります。
ただし、何度も言いますが、サロンでは「永久脱毛」することができません。
確実な効果を求めるのであれば、クリニックに通うのをおすすめします。
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